Game of Clouds 北爪裕道 演奏：日本音楽集団

Game of Clouds
2021年　委嘱初演　北爪裕道
日本音楽集団第232回定期演奏会『現代に生きる私たちの音楽』
2021年2月15日（月）豊洲シビックセンター5階ホール
尺八Ⅰ：田野村聡
尺八Ⅱ：大賀悠司
琵琶Ⅰ：久保田晶子
琵琶Ⅱ：藤高理恵子
箏Ⅰ：桜井智永
箏Ⅱ：三宅礼子
十七絃：久本桂子
打楽器Ⅰ：山内利一
打楽器Ⅱ：多田恵子
指揮：北爪裕道
【プログラムノート】
邦楽器によるアンサンブルの可能性について考えを巡らせながら見出だしたいくつかのプランの中から、今回は特に音響的な側面にフォーカスしたものを採ることにした。「ノイズ」成分の豊かな音響特性を持つ楽器を選び、それらの集合体として有機的に推移する音響を作り出す。その推移も、定量記譜により厳密に計画し時間軸上に固定するのではなく、もっと自由でしなやかな形を保っていてほしいと思った。今回、作曲者自ら指揮をするというプランは当初からあった。それを前提として、指揮者と奏者の一人ひとりが、その場に怒る音響に耳を書か向け相互に反応しながら進行していくっ構造にした。ライブならではの一期一会の有機的な音響現象を、聴衆とともに同じ空間で共有することがこの曲の意図である。コロナ禍でそれが難しい状況下、あえてライブの意義を問いただした結果でもある。また今回、自分にとってほぼ未開拓に近かった邦楽器の世界と向き合った結果、様々な方向性が見えてきて一生探求を続けていきたいと思えるほどの可能性と魅力を感じられたのも個人的には大きな収穫である。（作曲者）
撮影・編集／佃良次郎
撮影アシスタント／大野理津
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